先日まで同じBunkamuraザ・ミュージアムで開催されていたレーピン展はかなり空いていましたが、この日観覧した「巨匠たちの英国水彩画展」は結構混んでいました。
 本展の主役、ターナーの作品は30点。どれも素晴しかったですが、やはりターナーは港や湖などの水辺の表現が特に優れていると思います。
 中でも本展のポスターにも採用されている「ルツェルン湖の月明かり、彼方にリギ山を望む」の湖面に映える月明かりには見惚れてしまいました。

ルツェルン湖の月明かり、彼方にリギ山を望む

ルツェルン湖の月明かり、彼方にリギ山を望む
(J.M.W.ターナー)


 ターナー以外の「巨匠たち」の作品も秀作ばかり(巨匠と言われても私には名前すら知らない画家も多かったですが)。全体的に風景画が多かったです。
 こういった絵を見ていると、描かれた場所を実際に訪れて絵と見比べてみたくなります。そんなことを思いながら観覧していたのですが、購入した図録にも絵と描かれた場所の写真(現在)との対比がいくつか紹介されていました。みんな同じようなことを考えるんでしょうかね?
ニューアーク城、ノッティンガムシャー

ニューアーク城、ノッティンガムシャー
(トマス・ハーン)


ヴィラ・ボルゲーゼからサン・ピエトロ大聖堂を望む

ヴィラ・ボルゲーゼからサン・ピエトロ大聖堂を望む
(ジョン・ロバート・カズンズ)


日没時のスフィンクス、エジプト

日没時のスフィンクス、エジプト
(レジナルド・バラット)


リザード・ポイント、コーンウォール

リザード・ポイント、コーンウォール
(アナ・ブランデン)


北アイルランドの海岸に咲くヒナゲシとダンルース城

北アイルランドの海岸に咲くヒナゲシとダンルース城
(アンドリュー・ニコル)


 この日は、竹内栖鳳展を観覧していて既に「お腹一杯」な状態だったのですが、本展は完全に「別腹」でした。
 油彩画も良いですが、水彩画には日本画と相通ずる透明感があって、これもまた格別ですね。

窓辺の淑女

窓辺の淑女
(ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ)

黒板をもつ少女

黒板をもつ少女
(チャールズ・ウェスト・コープ)

コメント   

 2012年11月24日(土)
 山種美術館の「没後70年 竹内栖鳳 京都画壇の画家たち」とBunkamuraザ・ミュージアムの「巨匠たちの英国水彩画展」をはしごで観覧してきました。
 まずは竹内栖鳳展の方から・・・。

 竹内栖鳳は「東の大観、西の栖鳳」と称された大家だそうですが、恥ずかしながら私には「上村松園の師匠」という程度の認識しかなく、まとまった形で観覧する機会は今回が初めて。感想は・・・もう感動ものでした。

 山水など遠景を描いた作品にはさほど惹かれませんでしたが、近景(特に動物)を描いた作品はこの上なく素晴らしく、まさに真骨頂。

 代表作の「班猫」は、フカフカした毛並みが見事に表現されていて、思わず手を触れて確認したくなってしまうくらいでした。

班猫

班猫


 「緑池」では水面から顔を出す蛙が描かれていますが、水上にある頭部と水中にある体の描き分けが絶妙。
緑池

緑池


 右隻に虎、左隻に獅子が描かれた、竜虎ならぬ虎獅子相まみえる屏風画「虎・獅子図」はド迫力もの。
 鳥を描いた作品も秀作ばかりで「みゝずく」や「鴨雛」は見ているとつい微笑んでしまうような温かさ。

 円山派や四条派の流れを汲んでいるそうですが、そう言われてみれば以前に府中美術館で見た円山応挙の「時雨狗子図」とイメージ的に重なる部分があります。

 竹内栖鳳は指導者としても優れていたようで、弟子には上村松園以外にも著名な画家が多数。本展では、それらの画家の作品も展示されていました。中でも西村五雲の「白熊」と上村松園の「新蛍」が特に素晴らしかったです。

 会場があまり広くないせいか展示点数は少なめでしたが(60点程度)十分に堪能出来ました。以前の福田平八郎展も同様なのですが、今特別展も他美術館からの借り物は少なく大部分が所蔵品。やはり、山種美術館の日本画の充実度はピカイチですね。

コメント   

 第25回大田原マラソンに参加してきました。2年ぶり2回目の出走。
 この大会の特徴は何と言っても制限時間の厳しさ。38.3km地点を3時間40分以内という関門があるので、ほぼサブフォーのペースで走らないとゴール出来ません。6時間、7時間の大会が当然となっている昨今においては敷居の高いレースだといえます。
 そのため、他大会では沢山いる「遅いくせにスタート時に前の方に並び、障害物と化す顰蹙ランナー」によるタイムロスが少なく、記録を狙いやすいのが長所。また、応募が殺到することがないので余裕を持ってエントリー出来るのも嬉しいです。
 エイドは給水のみで食べ物は一切ありませんが、本来はこれが普通なのでしょう。この突き放した感じは玄人好み?また、自分専用のスペシャルドリンクを置くことが出来るのもこの大会の特徴ですが、私は面倒なので用意しませんでした。

 この日は当初天気が心配されましたが、スタート前僅かに降った雨はすぐに止み体が濡れることはなし。気温は低めでしたが走っている分には丁度良い感じ。風もほとんどなく、まさにマラソンには最適のコンディションとなりました。

 景色の変化が少ない単調なコースなので(地方の大会はこんな感じの所が多いですね)淡々と走りました。私はスロースターターなので最初の関門(12.7kmを1時間11分以内)が少し心配でしたが、前述の通りスタート時のタイムロスが少ないので難なくクリア。その後も順調で、5年前に記録した自己ベストには10分近く及ばないものの(もう更新は無理そう)、ここ最近では一番のタイムでゴール出来て満足。

 参加賞のTシャツはシンプルなデザイン(大田原は那須与一の故郷なのでモチーフは矢)で、色もありがちな白でなく◎

大田原マラソン 参加賞のTシャツ

大田原マラソン 参加賞のTシャツ

コメント   

 2012年11月17日(土)
 両国の江戸東京博物館で開催中の特別展「維新の洋画家-川村清雄」を観覧してきました。
 ここを訪問するのは初めてだったのですが、想像以上に大きな建物で驚きでした。地下1階・地上7階で、観光バスが数十台停まれる駐車場もあります。
 隣りは両国国技館ですが、現在大相撲は九州場所開催中なので閑散としてました。

江戸東京博物館

 
 ポスターやちらしで「知られざる巨匠」と紹介されている川村清雄・・・私もこれまで名前すら知りませんでした。川村家は代々幕臣として仕えた武家だそうで、清雄は明治維新後に徳川宗家の援助を受けてアメリカやヨーロッパに渡り洋画を学んだとのこと。帰国後は旧幕府の関係者をはじめ多くの要人からの依頼で絵を描き、特に勝海舟には寵愛されたようです。

川村清雄展

 
 
 個人的には強く惹かれる作品はありませんでしたが、福沢諭吉や天璋院(篤姫)など歴史上の人物の肖像画の他、「津田梅子に麻疹をうつされた」「借金取りを追い払う目的で龍の絵を描いた所、それを見た勝海舟が100円をくれ借金を返済出来た」といった様々なエピソードも紹介されていて、絵を見に行ったというよりも歴史の勉強をしに行ったという感じ・・・それはそれで有意義でした。

 今回は、この特別展を観覧しただけで帰ってきましたが、常設展や企画展も充実しているようなので、機会があれば再訪したいと思います。

コメント   

 2012年11月11日(日)
 損保ジャパン東郷青児美術館のジェームズ・アンソール展を観覧してきました。この日が最終日なので駆け込みもいいところです。

アンソール展

 
 本展のサブタイトルは「写実と幻想の系譜」なのですが、このうちの幻想に該当する『いかにもアンソール作品らしい』骸骨や仮面が登場するような奇怪な作品は数える程。
 パッと見、アンソール作とは分からないような普通の絵(?)が多かったです。それはそれで良い作品も結構ありましたが、「写実」という程は写実的ではない気が・・・。
 やっぱりアンソールというと奇抜な作品を期待してしまうので、その類の作品をもう少し見たかったです。
 ただ、本展ではルーベンスやクールベ作品、その他アンソールと交流があったり影響を与えたりしたベルギー画家の作品も数多く出展されていて、それらと同じテーマで描かれたアンソール作品を見比べられる構成になっていたのは良かったです。中でもアンリ・ド・ブラーケレールの「食事」という作品は繊細なタッチで(どことなく色鉛筆風)、とても気に入りました。
 この秋は、デルヴォー、アンソールとベルギーの巨匠の展覧会を堪能。次はマグリット展を見たいですが、そういったニュースは聞いてないので、当面はなさそうですかね。
 あとは国立科学博物館のチョコレート展もベルギー繋がり?

コメント   

 信州戸隠トレイルランレースに参加してきました。
 今年は全国的に紅葉が遅れているので、コースに組み込まれている名所「鏡池」の紅葉を堪能出来るのでは・・・と密かに期待していたのですが、紅葉どころか現地は既に冬支度。戸隠山は冠雪し、スキー場のゲレンデもうっすらと雪が積もった状態でとにかく寒い。やはり、山間部では冬の到来が早いですね。あと1ヶ月もすればスキー場がオープンするんですから寒いのも当然といえば当然なのですが・・・。

スタート地点

<スタート地点>
この後登るゲレンデはうっすら雪化粧


 私が参加したのはロングコース(45km)。距離はそこそこ長いのですが、累積標高差は2000m弱と易しめです(ほぼ同距離の北丹沢山岳耐久レースは3800mですからその半分程度)。しかもレース序盤に2つのピーク越えを終えてしまった後は、さほど厳しい上り下りのないコース設定なので、「体力の限界に挑戦する」タイプのレースではなく、「景色を楽しみながら走る」タイプのレースではないかと思います。ビギナーでも制覇可能。
 昨年のこの大会は雨模様だったようですが、今年は好天に恵まれました。コース最高地点の飯綱山分岐地点の眺望は素晴らしく、北アルプスの山々の他、遠く富士山も望むことが出来ました。
飯綱山分岐地点からの眺望

<飯綱山分岐地点からの眺望>
白馬三山ほか北アルプスの山々


 当コースのハイライト鏡池は、紅葉こそほぼ終了していたものの息をのむような美しさ。レースを中断してゆっくりお弁当でも食べたくなるような気分。そこまではいかなくても、しばし休憩タイムを取り、その景色に癒されました。
鏡池

<鏡池>
数日前に寒波到来で強風が続き、すっかり紅葉も枯れてしまったとのこと。それでも充分美しい眺め


 その他にも、広大な牧場・草原地帯や戸隠宝光社の石段などバリエーション豊かなコースで、標高の低い箇所では紅葉も楽しむことができました。
 あまり疲れを感じることもなく、無事にゴール。とにかく天気が良くて最高でした。
戸隠牧場の草原

<戸隠牧場の草原>

コメント